トヨタ・モビリティ基金、 「水素社会構築に向けた革新研究助成」の2019年度の募集を開始
2019.10.10
一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation。以下、「TMF」)は、2017年に創設した「水素社会構築に向けた革新研究助成」プログラムの2019年度の募集を開始します。
環境問題や資源の枯渇等、エネルギー問題への対処は人類にとって重要な課題となっており、様々な取り組みが続けられています。中でも、再生可能エネルギーと組み合わされたCO2フリー水素は有力な選択肢であり、水素社会構築に向けた研究開発、実証実験等が加速していますが、水素の製造、貯蔵・運搬、利用というサプライチェーンの全領域における革新的なコスト低減が求められています。
そこで、TMFでは技術革新によるCO2フリー水素の低コスト化の早期実現に向けた活動を支援するため、大学・公的研究機関等の水素・エネルギー関連有識者で構成する委員会を設立し、2017年に水素社会構築に向けた革新的な基礎研究を対象に、五年間に渡る公募プログラムを開始しました。公募分野は①水素製造、②水素貯蔵・運搬、③水素利用、④エネルギーシステム、⑤水素を活用した社会システム提案の5分野で、日本国内の大学、公的機関を対象に実施します。
また、次世代の研究活動をリードする研究者の育成や、他分野の技術や知見の水素研究への応用促進も本プログラムの目的の一つであり、過去2年間の採択者には、評価委員との継続的な意見交換を設け、研究内容への助言を行っています。
TMFは、2014年8月の設立以来、豊かなモビリティ社会の実現とモビリティ格差の解消に貢献することを目的に、タイやベトナム、インド、ブラジルでの交通手段の多様化や、日本の中山間地域における移動の不自由を解消するプロジェクトへの助成のほか、障害者向けの補装具開発を支援するアイデアコンテストの実施、人工知能による交通流最適化の共同研究など、世界のモビリティ分野における課題に取り組んでいます。
今後も、トヨタの技術・安全・環境に関する専門知識を活用しながら、大学や政府、NPOや調査研究機関等と連携し、都市部の交通課題の解消、パーソナル・モビリティ活用の拡大、次世代モビリティ開発に資する研究などの取り組みをすすめていきます。
参考資料
- 今回の取り組みに関連する SDGs の目標:
-