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トヨタ・モビリティ基金が協賛する次世代モビリティ・チャレンジ、 優勝チーム決定

 一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation。以下、「TMF」)が協賛した、次世代モビリティ・チャレンジ(Next Generation Mobility Challenge。以下、「NGMC」)の優勝チームが決定した。NGMC とは、ミレニアル世代に、未来のモビリティのあり方について考え、より良いモビリティ社会の実現のために、具体的な方策の提案機会を提供することを目的としたアイディアコンテスト(※1)である。TMF 並びにトヨタ・モーター・ノース・アメリカ株式会社の協賛のもと、NGO であるネット・インパクト(※2)により、2015 年秋から開始され、2016 年5 月9 日に行われた最終選考にて、視覚障害者の自立的な移動を補助するためのアプリ、”ストリート・スマート”を提案したチーム(※3)が優勝チームに選定された。

 ”ストリート・スマート”アプリは、音声指示で起動、エスカレーター故障や公共交通機関の運行情報の変更、道路工事状況等、進行方向や通勤経路上の危険や変化等につき、音声で情報提供することを志向している。当アプリの開発は、各種の既存技術、すなわち、GPS 位置情報サービス、クラウドを活用した交通情報共有サービス、渋滞情報や道路状況のリアルタイム更新・共有サービス等の活用を前提としている。更には、当アプリと、現在北米トヨタのProject BLAID チームが視覚障害者向けに開発中のウエアラブル装置との連携も視野に含まれている (※4)。

 TMF のチーフ・プログラム・オフィサーであるラタンドラ・ニュートンは、「トヨタは、ミレニアル世代と、我々の直面するモビリティ課題の解決方法を一緒になって考えるためにNGMC を実施した。ストリート・スマートの概念、移動の制限がある方々が、より良い生活を送ることが出来るよう、自由な移動を実現するというTMF の取組を進化させるものである。優勝チームにお祝いを申し上げると共に、チームの想像力、英知、そして、努力に感謝する」 と述べた。

 ネット・インパクトのリズ・マウCEO は、「私たちは、トヨタが、NGMC を通じ、若者の才能や熱意に触れ、彼らのアイディアを、将来のより良いモビリティ社会の実現のために活用するという取組を、大変素晴らしいと考えてい。社会的インパクトの大きさを十分に考慮した上で提案を取りまとめたストリート・スマートチームに、大きな拍手を送りたい」と述べた。

 NGMC は、2015 年秋から全米15 大学で開催された。全米60 以上の大学に所属する大学生・大学院生約670 名が参加し、154 チームからアイディアが提出された。各大学の最優秀チーム、計15チームから選出された最終候補3 チーム(※5)は、各自の提案内容をビデオで提出。最終審査は、TMF、ネット・インパクトから選出された審査員により、事業目的、事業内容、社会的インパクト、実現可能性、創造性に基づいた審査結果に、ビデオの公開投票結果を加味した形で選考が行われた。

 優勝チームは、本年夏、北米トヨタのパートナーロボット部でインターンに従事し、視覚障害者の方々の移動に関するニーズを掘り下げ、ストリート・スマートの具体的な事業計画を検討すると共に、パートナーロボット部の、全ての人に移動の自由を提供することを目的とする業務を一緒に行う予定。また、優勝チームを含めた最終候補3 チームのメンバー全員は、2016 年11 月のネット・インパクト年次総会に出席する機会が提供される。

 なお、NGMC の実施にあたっては、各大学の教員や交通・ソーシャルデザイン等の専門家に加え、トヨタ・テクニカル・センターのバイス・プレジデント、クリステン・テーバー氏はじめ、50名以上の北米トヨタの従業員が、審査員やアドバイザーとして、ボランティアでイベントに参加した。また、最終候補となった3 チームに対しても、メンターとして、トヨタ従業員が、提案内容の改善に対する具体的なアドバイスを行った。

※ 1: NGMC が実施された15 大学において、具体的な検討テーマとして、①コミュニティ(地域社会)、②コネクティビティ(連結性)、③サステナビリティ(持続可能性)のいずれかが提示された。

※ 2: ネット・インパクトは、米国カリフォルニア州オークランドに本部のあるNGO。会員数10 万人以上。全世界の大学・大学院等に有する300 以上の支部を通じ、次世代を担う会員の社会問題に対する意識を具体的な行動に繋げることが出来るよう、会員に対し、社会問題解決能力の開発や、提案機会を提供している。

※ 3: 優勝チームのメンバーは、エスター・キム氏(ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン)、ジョン・マサイ氏(オリンカレッジ)、アユッシュ・シンガル氏、二クラウス・スギリ氏(バブソンカレッジ)。このチームは、バブソン大学での予選イベントで代表チームに選出された。

※4: Project BLAID による同装置の初期開発状況は、以下のサイトから視聴可能。
http://www.toyota.com/usa/story/effect/index.html

※5: 最終候補 3 チームのうち、優勝チームを除く概要は以下の通り。 地域ニーズに見合った社会サービスを提供する移動型コミュニティセンター(オレゴン大学・オレゴン州立大学チーム)。 持続可能な物流の実現を目的とした、自家用車のトランクを活用した宅配サービス(ノースウェスタン大学、イリノイ大学チーム)。