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New Cities Foundation、トヨタ・モビリティ基金の協力で実施した 「コネクティッド・モビリティ」に関する調査研究報告書を発表

スイスのジュネーブに本拠地を置く非営利団体New Cities Foundation(以下、「NCF」)は、 “Connected Mobility Initiative”(以下、「イニシアチブ」)による一年にわたる調査研究の集大成として報告書「Now Arriving: A Connected Mobility Roadmap for Public Transport」(以下、「報告書」)を発表した。一般財団法人 トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation。 以下、「TMF」)はNCFとのパートナーシップにより、本イニシアチブの調査を支援した。

NCFの上席研究員グレッグ・リンゼイ氏による本イニシアチブは、4つの都市(ワシントンD.C、ロンドン、マニラ、サンパウロ)を分析し、「コネクティッド・モビリティ」戦略を実現するために都市公共交通当局がとるべき短期、中期、長期的対策を提示した。この4都市の事例から、都市公共交通当局が、積極的に技術を取り入れ自ら改革を進め、単なる輸送事業者から包括的なモビリティ事業者へと自己変革する方策について洞察を与えている。

本報告書「Now Arriving: A Connected Mobility Roadmap for Public Transport」は以下より入手可能である。
・全文(英語):PDF全85ページ
http://bit.ly/NCFConnectedMobility

スマートフォンの普及がオンデマンド交通サービスの鍵となり、都市モビリティの在り方を再定義している状況において、民間企業は、これらの新技術を活用し、位置情報サービスや相乗りサービスを創造し、自動運転車開発など革新的な取り組みを進めてきた。
これまでの研究では、新しい技術が、利用者や車の所有もしくは新たなビジネスモデルに与える影響を分析したが、 本イニシアチブでは、公共交通機関をどう変容させていくのかということに焦点を当てている。
本報告書では、新たなモビリティの在り方が、都市と住民が、確実に、より広範囲にわたって便益を享受することが出来る新たな戦略に、どのようにつながっていくのかを考察した。また、交通に関する新技術の潜在的な影響の評価、データの活用方法の検討、小規模輸送のパイロットプロジェクトの実施のための運営委員会を交通当局が立ち上げることを推奨している。

NCFは都市モビリティに関するイベントを毎年世界各地で主催している。本年は11月4日、東京にて“都市のモビリティ変革”をテーマに、TMF、X(旧Google X)、および森ビル株式会社の協賛により開催する。政策立案、テクノロジー、建築、モビリティ、経済などの分野から150名のグローバルリーダーを招待し、本イニシアチブの調査結果も紹介される予定である。

NCF のジョン・ロサント会長は、「都市モビリティは、革新的な輸送サービスにより、日々、今までにない速さで変化している。将来の都市モビリティを考える上で、変わりゆく需要に対応するだけでなく、公平なアクセスを提供し、革新的であり続けるためには、公共交通機関への優先的投資を進め、先見的な公共交通機関網を構築し、強力なパートナーシップを構築することが重要だ。」と述べた。

NCFの上席研究員グレッグ・リンゼイ氏は以下の様に述べた。「モビリティは人々の生活に大きな影響を与える。都市モビリティのあり方が、我々自身を定義することにもなる。スマートフォンの登場によって創造されたモビリティ革命のほとんどが民間企業によるものだ。公共交通事業者が、より良い包括的なサービスを提供するためにこれらの新しい技術を受け入れ、発展させることによって、健全な都市における彼らの非常に重要な役割を改めて示すことが不可欠である。本レポートでは4つの都市の事例を使い、公共交通機関が課題にどうやって挑戦しているのかということについて様々な側面から捉え、また、経験者から学んだ最善の対応策を提案している。」

TMF のチーフ・プログラム・オフィサーであるラタンドラ・ニュートン氏は「TMFは、現在都市に住む人々が直面する緊急のモビリティ課題を把握し、対応策を検討するためにNCFの調査に協力した。本レポートによる提言の一つとして、より包括的な官民の連携を提言していることは大変意義深い。TMFでは、より多くの人々の移動の自由と豊かな生活の実現に向けてモビリティ課題を解決するためには、様々な形のパートナーシップが重要であると考えている。」と述べた。

参考資料

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