「交通事故死傷者ゼロ」実現に向けた活動
啓発からデータによる事故削減まで幅広い取り組みを実施
トヨタ・モビリティ基金(TMF)は、子ども・高齢者を重点対象とする啓発や、技術・データの活用、自治体との協働によるインフラ改善など、「人」「クルマ」「道路環境」の「三位一体」の取り組みを実践し、「交通事故死傷者ゼロ」の早期実現を目指していきます。
1.啓発
人気キャラクター「うんこ先生」が交通安全について解説
子どもに人気が高い「うんこドリル」を展開する株式会社文響社と共に、小学生が交通安全を楽しく学べる「うんこ交通安全ドリル/オンラインゲーム(歩行者編・自転車編)」を製作し、広く配布・公開しています。
日本の歩行中の交通事故死傷者数は 7 歳児が特に多く、これは小学校入学後、登下校や遊びなど1人で行動する範囲が広がることが背景にあります。事故の削減には、子どもたち自身が正しい知識を持ち、安全な行動をとることも大切です。
そのような課題を背景に、ドリルでは、歩行時・自転車乗車時の基本的な交通ルールや安全のために特に気を付けるポイントなどを、帰宅途中の場面ごとに、うんこ先生から学びます。
オンラインゲームは主に小学校の中高学年向けに、歩行時や自転車走行時に加え、遊具利用時の注意や事故後の緊急対応など全30問を用意、インターネット上でも公開しています。
総合情報サイト “高齢ドライバードットコム”
高齢ドライバーおよびそのご家族にとって有用な情報を集めた総合サイト「高齢ドライバードットコム」を2020年8月から公開しています。
交通事故による死者数は着実に減少していますが、75歳以上の高齢ドライバーが起こす死亡事故の割合は徐々に高まっており、大きな社会課題となっています。今後も高齢の運転免許保有者の増加が見込まれるため、高齢ドライバー向けの安全対策が急務です。
本サイトでは、高齢ドライバーとそのご家族が日常生活の中で感じる関心事や不安・疑問の解消の参考となる情報・アドバイスについて網羅的に紹介しています。
設問に答えるだけで簡単にできる運転能力診断や、2022年5月に新たに導入された運転技能検査の紹介(動画)など有用な情報を満載しています。
ご家族向けの情報では、同乗して運転能力を観察する際のチェックポイントや免許返納を検討する際の接し方、免許返納までの検討の流れなどを専門家のアドバイスを交えて紹介しています。
2.技術・データ活用
愛知県豊田市で「ジコゼロ大作戦」を展開
「事故を未然に防げるまち」を目指している豊田市と協働し、2021年7月から「ジコゼロ大作戦」を実施しています。クルマとインフラの通信技術を利用した安全運転支援の仕組みや、車両データを活用した道路環境整備、地域・住民と一体となった実証実験などを積極的に展開し、他地域でも応用可能な「官民連携による交通安全の取り組みモデル」の構築を目指しています。
本事業では、支柱や電柱などに設置したカメラやセンサーで車の接近を感知し、衝突の危険がある車や歩行者に対して注意喚起を行うITSスマートポールの設置、住民ヒヤリハットデータベースの構築、ドライブレコーダー情報を活用した高齢者安全運転診断サービス、車両プローブデータの活用という4つの取り組みを実施しました。
特に高齢ドライバーの課題については、2022年10月から、デンソーのドライブレコーダーAI解析技術を活用した実証実験を大規模に実施、東京海上日動火災保険、東京大学とも連携し、高齢者の事故リスク低減を効果的に実現する方法を検証しています。
レンタカー利用者の交通事故削減
沖縄県や北海道といった観光地域では、訪日外国人観光客によるレンタカー運転中の事故が地域の課題となっています。そこでレンタカー事業に関わる自動車、観光、航空等の各業界と連携して、事故削減に向けた取り組みを沖縄県本島で実施しました。
インタラクティブ動画による出発前の啓発や、車載アプリによる事故多発箇所での注意喚起、運転診断、クーポン贈呈などの施策を組み合わせた結果、速度超過、急発進、急加速、急減速が大幅に減少するなど、お客様の顕著な行動変化が確認できました。2022年10月からはトヨタ自動車が保有する走行データの活用、琉球大・東京大の研究者の参画等により、産学官の取り組みを一層強化していきます。
【動画】
2022年12月 レンタカー利用者の交通事故削減に向けた実証実験成果の報告
【動画】
2024年3月 「沖縄ゆいまーるプロジェクト」の取り組みについて
【動画】
2024年4月 沖縄県における交通事故削減に向けた取組み~沖縄ゆいまーるプロジェクト~
ドライバーからの服装の見えやすさを診断できるソフトウェア“見えチェック”
- 2022年9月には、全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)と連携して、自身の服装がドライバーからどのように見えるかをシミュレーションし、服装の見えやすさを診断できるソフトウェア「見えチェック」を開発しました。
- 交通死亡事故は17時台~19時台が最も多く、薄暮時間帯の「自動車対歩行者」事故の時間当たりの死亡事故件数は、昼間と比べて約3.6倍発生しています。また、事故防止には、ドライバーから歩行者を視認できることが重要ですが、服装に留意している歩行者の割合は少ないという実態があります。
- 「見えチェック」は岩崎電気の「光環境評価システム QUAPIX(クオピクス)」の技術を応用したソフトウェアで、昼間・薄暮・夜間の3つの時間帯での距離別の歩行者の見え方をシミュレーションし、結果と服装へのアドバイスを記した「診断表」を提供するものです。
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