「地域に合った移動の仕組みづくり」プロジェクト
移動の仕組みづくり
地方都市・中山間地域を中心に、高齢化、過疎化、経済規模の縮小により、交通機関の減少が進んでいます。「移動手段がなく、出かけられない」「山や坂が多く、買い物が大変」といった声に対し、各地域でさまざまな人たちが、移動の課題に取り組む中で、地域の実情に合った「移動の仕組み」を考えることが求められています。
そこで、トヨタ・モビリティ基金(TMF)は、資金助成や、専門家からの知見の共有などを通じて、各地域の「移動の仕組みづくり」を支援することで、”移動の自由と楽しさ”を実現していきたいと考えています。
助成事業やガイドブック制作で地域の取り組みを支援
2018年に発行したガイドブック「みんなで作る地域に合った移動の仕組み」は、住民自らが自家用車を活用して、地域交通の担い手となることが可能な自家用有償旅客運送を導入する際の手引きとなることを目指しました。行政や自治組織、住民などそれぞれの立場の方々に期待されている役割を紹介、全国の好事例も掲載しています。
2018年11月に開始した助成プログラムでは、「地域に合った移動の仕組みづくり」に取り組む地方公共団体、NPOなどの市民団体、民間企業、各種法人を対象に、イノベーティブな移動の仕組み作りの公募を行い、105件の応募の中から29件を採択しました。
助成プログラムを通じて得られた各地の事例や学びをウェブサイト上で紹介し、同様の活動を行う方々に向けて情報共有を行っています。
2019年9月には自販連*の自動車販売店各社を対象に、移動課題をはじめとする地域支援活動に対する助成の公募を実施。北海道から沖縄まで29件の活動を支援しています。
*一般社団法人 日本自動車販売協会連合会
2022年9月に、これまで関わった多数の助成対象事業から得た学びや、専門家の方々の知識やご経験を基に「地域で考える『移動の仕組み8STEP -START BOOK』」を発行しました。これから移動の課題に取り組もうとする方々に向けた内容になっており、 「取り組み方が分からない」といった声に応えたものです。
「地域に合った移動の仕組みづくり」シンポジウムを開催
2020年から毎年、移動課題に取り組む方々の交流を目的に、「地域に合った移動の仕組みづくり」シンポジウムを開催しています。初回は、助成対象団体の参加のみでしたが、2回目以降は、一般の方の参加も募り、多くの方々にご参加いただいております。