水素社会構築に向けた基礎研究を支援
水素社会構築に向けた基礎研究を支援
水素・エネルギー
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水素社会構築に向けた基礎研究を支援

「水素社会構築に向けた革新研究助成」を実施

トヨタ・モビリティ基金(TMF)は2017年7月、「水素社会構築に向けた革新研究助成」プログラムを創設し、2017年10月に公募を開始。2018年3月に32件の応募のなかから10件の革新的な研究テーマを採択。以来、2020年3月までの間で29件を採択しました。

脱炭素社会の実現に向けては、再生可能エネルギーと組み合わされたCO2フリー水素が有力な選択肢ですが、その普及には水素の製造、貯蔵・運搬、利用というサプライチェーンの全領域において、技術確立やコスト、規制の合理化などさまざまな課題が存在しています。

これらの課題解決に繋がる優れた研究を推進いただくために、水素やエネルギーシステムの専門家から成る評価委員会による研究評価を定期的に行ってきました。
また同時に、水素研究分野における次世代のリーダーの育成も目的としており、評価委員会による助言・指導に加えて、研究者同士の交流機会を設けることで新たな気付きや視野拡大を促し、次代を担う気概を醸成する独自の取り組みも行っています。

社会の変革を伴うエネルギー利用の促進には、地道な基礎研究が不可欠であり、こうした活動を長期的な視点で支援していくことが重要です。また博士課程を専攻する研究者の人口が減少しており、研究者の魅力を高めていくことが求められています。

採択研究者チームによる共同研究を開始

2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」が宣言され、脱炭素社会に向けた取り組みのスピードアップが求められることとなりました。そこで、研究者単独の基礎研究の支援から、研究者チームによる共同研究を新たに開始しました。

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本プログラムでは再生可能エネルギーを水素に変換して貯蔵するPower to Gasの研究促進のため、「日本版P2G(Power to Gas)の実現」をコンセプトに、CO2フリー水素の利用に重要なテーマである「水素社会 / エネルギーシステム」「水電解」の2つのワーキンググループ(WG)を設置し、採択研究者の中からメンバーを募集、各WG 5名ずつを選定しました。

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基礎研究助成と同様に、評価委員会による助言・指導を継続し、水素事業推進の経験者をアドバイザーに迎え、WGメンバーによる自立的な活動の支援を行っています。その結果、研究者間で連携して研究を行う体制が整い、学術専門誌へのレビュー論文投稿や学会でのチーム発表などの成果が出始めています。

水素社会の実現に向けて

脱炭素社会の実現には、低炭素社会を目指すこれまでの活動とはレベルの違う取り組みが求められます。さらには環境・エネルギー問題と経済発展を両立する視点が重要です。
基礎研究助成~共同研究のような連続的で発展的に研究に専念できる支援のスタイルを定着させ、産学連携や企業からの情報提供を促進させていくことが今後の課題であると考えています。

水素エネルギー利用社会の実現には依然としてコストを始めとする多くの課題が存在します。その解決に向け、より多くのステークホルダーを巻き込んだ議論、取り組みを進めていきたいと思います。

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