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トヨタ・モビリティ基金、AIを活用した運転診断と身体トレーニングを組み合わせたサービス「ドラトレ」の実証実験を開始

一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(理事長:豊田章男、Toyota Mobility Foundation、以下「TMF」)は、高齢ドライバーの安全運転継続(運転寿命延伸)支援の社会実装を目指し、運転診断システムと身体トレーニングと組み合わせたサービス「ドラトレ」の有効性の検証のため、運転寿命延伸にも取り組むフィットネスジム SUNNY FLOWS(運営元:株式会社旭モータース、代表取締役:大岩哲之)、株式会社quantum(代表取締役社長兼CEO:川下和彦、以下「quantum」)と実証実験を開始しました。
本実証実験を通じ、“安全運転に資する心身両面での健康づくり”への取り組みを行い、一人ひとりの高齢者に寄り添った支援のあり方につき検討を深めていきます。

  • 実証実験の様子①
  • 実証実験の様子②
  • 実証実験の様子③

1.背景

高齢ドライバーが当事者となる事故は重要な社会課題となっており、免許返納に関心が向けられる一方で、運転寿命と健康寿命の関連を示すデータも数多く報告されています。TMFは株式会社デンソー(以下、「デンソー」)、東京海上日動火災保険株式会社(以下、「東京海上日動」)他と実施している、AI解析技術を活用した「ドラみる」の実証実験や、タテシナ会議高齢者安全運転支援分科会の活動を通じて、高齢ドライバーの安全運転継続を支援する仕組みづくりを目指してきました。

2022年の開始以降、約400名が参加した「ドラみる」の実証実験では、運転診断結果をドライブレコーダー映像とともにドライバーにフィードバックすることで、一時不停止や安全確認の不足といった事故リスクに繋がる運転行動が減少するなど、運転の癖や習慣の改善に一定の効果を確認しました。また、参加者へのヒアリングなどから、分かり易い・納得できるフィードバックに関する知見を蓄積してきました。

一方で、運転行動を変えることはドライバー本人の意識や努力に依らざるを得ず、診断の実施と結果の提供だけでなく、運転行動を変えようとするドライバーに寄り添った支援も必要であると感じています。

運転寿命延伸を目指して開設されたSUNNY FLOWSでは、日常的な身体トレーニングの提供に加えて、ドライビングシミュレータによる計測も行っています。判断力や反応速度などの指標でトレーニング効果を確認することが出来る一方、直接的な運転の評価までは行っていません。

このような背景から、TMFとSUNNY FLOWSは、安全運転継続(運転寿命延伸)支援を目指した互いの取り組みに共感し、両者の強みが相乗効果を生む「安全ドライブトレーニング(ドラトレ)」サービスの創出を目指して、協働して検証に取り組むことになりました。

2.実施内容

本実証実験では、参加者の「ドラみる」による運転診断結果と身体能力に応じて、必要と考えられる身体トレーニングを継続的に提供し、参加者の身体的変化、運転行動や感覚の変化に対する効果検証を行います。

身体トレーニングでは、運転と密接に関わる以下4つの項目に沿ってメニュー開発・提供を行い、短期間でも身体の変化を促します。
①予想・予期機能系
②認知判断機能系
③運動制御・調整機能系
④下半身筋力強化系

サービスコンセプト図

参加者:65歳以上の高齢ドライバー10名
実施期間:2025年11月5日~2025年12月10日(予定)

3.本実証実験の参画企業と主な役割

TMF:プロジェクト全体企画(実証主体)
SUNNY FLOWS:参加者募集・トレーニング提供・運営
quantum:プロジェクト全体企画
デンソー:運転診断システム「ドラみる」の提供・サービス設計支援・効果検証支援
東京海上日動:サービス設計支援・効果検証支援

トヨタ自動車は創業以来、お客様、ビジネスパートナー、従業員、そして地域社会等、全てのステークホルダーを尊重しながら、自動車を通じた豊かな社会づくりを目指して事業活動を行なっています。そして、より公益的な活動を行うことを目的に、2014年8月、TMFを設立しました。
TMFでは、モビリティを通じた豊かな社会づくりへの貢献に向けて、世界中で移動課題への対応をはじめとした幅広いプロジェクトに取り組んでいます。

SDGsロゴ

TMFは、幅広いプロジェクトを通じて培った技術やノウハウを活用し、多様なパートナーとの協議を通して、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも沿った活動を進め、持続可能な社会の実現に向けて貢献していきたいと考えています。

参考資料

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